・なかなか飛び込み営業で成果が出ない・・・
・飛び込み営業でもっと案件を取りたい!
このように考えていませんか?
飛び込み営業は新規開拓であり、契約が取れるかどうかは運次第と考えている方もいるでしょう。
さらに、飛び込み営業は数をこなす必要があるため、うまくいかないと挫けてしまう方も多いでしょう。しかし成功させる方法は存在するため、きちんと理解すれば成約率を高めることが可能です。
本記事では、飛び込み営業を成功させるコツを12個紹介していきます。段階別に紹介するので、飛び込み営業をおこなう方は参考にしてみてはいかがでしょうか?
飛び込み営業のメリット
まずは飛び込み営業のメリットを紹介していきます。
顧客との関係構築に最適
飛び込み営業のメリットの一つは、直接顧客と対話できるという点です。電話やメールとは異なり、相手の表情や反応を直接確認できるため、対話がよりリアルで効果的です。担当者と対面できれば、関係をより深めることにもつながります。通常のコミュニケーション手段では難しい企業も、直接接触することで顧客との関係を築くチャンスが広がります。
リアルタイムのコミュニケーション
飛び込み営業の最大のメリットは、リアルタイムで顧客と直接対話できることです。電話やメールではなかなか得られない、相手のリアルな反応や要望を直感的に認識できます。この直接対話の機会を通じて、顧客のニーズや疑問に迅速に対応できるので、信頼関係を構築しやすくなります。また、顧客が抱える課題や要望を直接聞くことで、顧客の空気感を把握でき、より適切な提案やサービスの提供が可能となります。
ブランドイメージの構築
飛び込み営業は、企業のブランドイメージを構築するための重要な手段です。担当者が直接訪れることで、企業の姿勢や価値観を顧客に伝えやすくなります。顔を合わせることで生まれる信頼感や印象は、顧客にとって強力な影響を与えます。また、積極的な姿勢は、貴社の企業イメージを高め、競合他社との差別化を図る手段となります。飛び込み営業を通じて築かれるポジティブなブランドイメージは、長期的な顧客獲得や顧客成長につながります。
飛び込み営業に向いている4つの業種とは?
飛び込み営業には上記のようなメリットがありますが、必ずしも全ての業界で最適な営業方法であるとは限りません。ここでは、飛び込み営業に向いている業種を紹介していきます。
飛び込み営業が最適な業種は以下の特徴を含んでいる可能性が高いです。
- 希少性が高い
- 利益率が高い
- 継続的に売れる
- リスクが小さい
上記を踏まえて飛び込み営業に向いている業種を、主に4つ解説していきます。
IT・Web系
IT・Web分野は最新技術やAIを駆使しており、高い需要があるため、飛び込み営業が向いている業種の一つとして考えれられています。
その場で顧客が直接価値を感じなくても、社内で検討され、後日問い合わせが舞い込む可能性があります。IT・Web企業は常に新しい技術やソリューションに関心があり、営業と通じて提供される情報が後々評価されることがよくあります。
シェアリングサービス
シェアリングサービスは、モノや場所、スキルなどを共有するサービスを指します。このサービスは、営業先においてコスト負担がほとんど不要であり、さらに最近注目の的になってきているため、飛び込み営業の際に好都合な業界と言えるでしょう。
自動販売機設置
自動販売機の設置は、初期費用を抑えつつも需要が高いため、飛び込み営業がしやすい業種です。設置オーナーのメリットは、自動販売機の電気代など負担が少ない点だと考えられます。。
営業スタッフとしては、提案しやすい業種の一つとなるでしょう。
MR
MR(医薬情報担当者)は、担当地域の病院や開業医に対してメーカーの製品を販売することを仕事としています。この仕事はメーカーの営業であり、需要があり断られにくいこともあるため、飛び込み営業が順調に契約に結びつきやすい業界です。
ただし、単に訪問するだけでなく、提案の質も求められるため、事前に調査を徹底し、的確なアプローチで飛び込み営業を行いましょう。
飛び込み営業で心得ておくべき心構え3ヶ条
訪問数は多ければ多いほど良い
飛び込み営業での契約件数は、「訪問数×成約率」が基本です。
成約率は個人のスキルによって影響を受けますが、訪問数に関しては誰でも向上させることができます。例えば、訪問件数が30件で成約率が7%なら、契約数は2件になります。逆に成約率が3%でも、訪問件数が100件なら3件の契約につながります。
経験が浅い段階では、まずは訪問の回数を増やすことに焦点を当てましょう。経験を積むごとに自身の強みや弱みが分かるようになり、その都度改善を重ねることで成約率を上げていくことができます。
断られて当たり前と捉える
一般的には、飛び込み営業では100軒訪れても、実際に話を聞いてもらえるのは1〜3軒程度と言われています。また、アポイントなしでの訪問では冷たい対応を受けることもあるため、1軒ごとに時間をかけ過ぎていては身体的・精神的に疲弊してしまいます。
断られることは当然の一部と考え、見込みが薄い場合は早めにリタイアし、訪問回数を増やすことに焦点を当てましょう。これによって営業効率を向上させることができます。
選り好みしないですべて訪問する
自社製品を必要としそうな企業を考察するのは重要な一環ですが、これは外回りの時間外に実施すべきです。外回り中は、訪問に集中し、可能な限り範囲内にあるすべての企業を訪問するように心がけましょう。訪問数を積極的に増やすことで、成約につながる可能性も大きくなります。
訪問前に行っておくべきポイント5選
会話のネタを調達しておく
飛び込み営業では、相手と初めて顔を合わせるため、雑談や自己紹介だけで終わってしまうことがよくあります。そこで、会話を滞らせずに進めるためには以下のような会話のネタをあらかじめ用意しておきましょう。
- 家族の話題
- 生活習慣などの話題
- 相手を持ち上げる材料
これらの話題を通じて、相手との共感や信頼を築きながら営業トークに誘導することが重要です。ただし、相手の反応や感じた雰囲気に注意を払いつつ、自然な形で会話を進めることがポイントです。
口臭やスーツに汚れなどがないか確認しておく
ビジネスマンとしてのエチケットは特に気を付けるポイントです。自身では大丈夫と思っていても、気づいていない寝癖やスーツの汚れ、口臭などは相手に不快感を与えてしまう要素になってしまう可能性があります。
身なりは徹底して清潔にしてから、訪問営業を行いましょう。
トークスクリプトを準備する
トークスクリプトは、営業や訪問先で使用するコミュニケーションのための事前に用意された台本や基本的な会話のパターンのことです。これにより、訪問時の会話がスムーズで一貫性があり、営業担当者自身が自信を持って情報を伝えることができます。
トークスクリプトの準備にはいくつかのメリットがあります。まず、事前に考えられた内容を使用することで、より効果的なアプローチをすることができます。また、緊張や戸惑いを軽減し、営業担当者が自信を持って業務に取り組むことにつながります。トークスクリプトを用いることで一貫性のあるメッセージを伝え、ブランディング効果も期待できるでしょう。
ただし、トークスクリプトはあくまでガイドラインであり、相手の反応や状況に応じて臨機応変に変更することが重要です。完璧なスクリプトを読み上げるのではなく、自然な会話を心がけることが重要なポイントです。相手とのコミュニケーションを重視し、適切に相手の話を聞いてあげることも重要です。
ロールプレイを行い練習量を積む
ロールプレイは、飛び込み営業の訪問前に同僚や上司とシミュレーションを行い、実践的な練習を行うことです。この方法では、営業パーソンが訪問時に行うであろう会話や対応を演じ、現実に近い状況でスキルを向上させることができます。
ロールプレイの練習にはメリットが多くあります。まず、実際の訪問時に自信を持って対応することができます。リアルな状況の中、トークやプレゼンテーションのスキルを向上させることで、現場での緊張感を軽減し、自然にコミュニケーションをとることができます。同僚や上司からのフィードバックを受けることで改善点を把握し、成長につなげることもできます。
ただし、ロールプレイの際には注意が必要です。現実に近い状況を再現することや、適切なフィードバックを受け入れることが重要です。また、厳しい評価に振り回されずに、自信を持つことも大切です。ロールプレイは練習の一環であり、実際の訪問では相手の反応が予測できない場合もあるため、柔軟に対応できるよう心掛けましょう。
訪問先の顧客情報をリサーチをする
訪問先の顧客情報をチェックするとは、飛び込み営業の前に訪問する企業や個人について、事前に情報をリサーチ・把握することです。このリサーチでは、顧客の業界や事業内容、過去の取引履歴や課題、社長や担当者の名前など調べ上げ、訪問時のコミュニケーションや提案の精度を向上させることが目的です。
リサーチによって、訪問時の信頼性や説得力を向上させることができます。相手の背景やニーズを理解し、的確な質問や提案を行うことで、顧客はより真剣に対話に応じる可能性があります。次に、訪問を効率よく行うことができる点もリサーチのメリットと言えます。冷やかしや無駄な訪問を避け、本当に興味を持ってもらえる見込み客に絞り込むことができます。
ただし、顧客情報を調査する際には、個人情報の取り扱いに十分な注意が必要です。個人情報を不適切に収集・使用するとプライバシー侵害となり、逆に信頼を損ねてしまう原因となります。公にされている情報や企業の公式ウェブサイトなど、適切な情報源から収集するよう心掛けましょう。また、情報は絶えず変化するものなので、最新の情報をチェックすることも重要です。
飛び込み営業を成功させる訪問時の7のポイント
見込み客が対応できる、最適な時間帯に訪問する
飛び込み営業を行う際は、営業の最適な時間帯に訪問することが重要です。顧客が忙しい時間帯に訪問すると、取り合ってもらえない可能性が高いです。
法人への飛び込み営業に適している時間帯は、「午前10時から午前11時半まで」と「午後1時から午後3時まで」です。始業してすぐの時間や終業ギリギリの時間に訪問すると、ゆっくり話を聞いてもらえなかったり、迷惑がられたりする可能性があるため、これらの時間帯の訪問は避けましょう。
最適な時間帯を選ぶことで、相手がリラックスしている状態で営業活動ができるので、効果的な営業活動が期待できます。
はじめての飛び込みで売り込みはしすぎない
飛び込み営業の目的は契約を取ることですが、顧客に会って早々に売り込みをするのは避けましょう。
信頼関係が築けていない状態で急いで売り込むと、相手が警戒心を抱き、契約につながりにくくなります。また、顧客の抱える課題を理解していない段階で自社サービスを勧めても、効果的な営業は難しいと考えられます。
よって、飛び込み営業の初日に契約を取ろうと焦るのではなく、まずは顧客との信頼関係を構築することが大切です。初回訪問では相手のニーズや課題を把握し、自社のサービスがどのように役立つかをじっくりと理解します。そして、2回目以降の訪問でその信頼をもとに契約を取れるようにアプローチしていきましょう。信頼関係が築かれることで、顧客はより積極的に協力し、契約に進む可能性が高まります。
ハキハキとしながらも、落ち着いてゆっくり話す
いくら言葉遣いが丁寧であっても、ボソボソと話していたら相手に良い印象は与えることはできません。明るく、はっきりと、相手に伝わりやすいように落ち着いて話すことを意識しましょう。
営業トークにおいて、早口でまくしたてるように話すことは、相手に圧迫感を与え、売り込む製品の印象をも悪くしてしまいます。余裕がないようにも見られてしまうので、ゆっくりと穏やかに会話を進めることが重要です。
丁寧かつ礼儀正しく振る舞う
営業マンは、訪問先の相手に「感じの良い人だ」という印象を与えることが非常に大切です。丁寧語・尊敬語・謙譲語を正しく使い分けられているかを気にする人は多く、特に尊敬語と謙譲語の使い方を間違えることで、相手に対する大きな失礼と捉えられることがあります。尊重して接していることが相手に伝わるように、丁寧で正しい言葉遣いを身につけましょう。
相手に対する丁寧な姿勢は、どのような場面であっても崩してはいけません。たとえば、商談中に成約の見込みがなさそうだと感じたときでも、最後まで誠意をもって対応し、適当にあしらうような会話をしないように注意するべきです。不満を態度で表して、相手に当たるのは絶対に避けましょう。
相手の興味が向くような話をする
最初に、相手が関心を持っているトピックを提供することで、興味を引きやすくなります。相手の興味を引けば、話を聞いてもらう機会が増え、商談が進展しやすくなります。同時に、相手のニーズに合わせたトピックを選ぶことで、相手に対する理解と共感を示せます。相手が自分を理解してくれると感じれば、信頼関係が築きやすくなります。
また、興味を持つ話題には通常、有益な情報や新しい知識が含まれるため、有益な情報提供にもなります。相手にとってのメリットを感じてもらえることで、プレゼンテーションがより効果的になります。
冷たい対応をされても気持ちを落さない
「冷たい対応をされても気持ちを落さない」姿勢を持つことで、新たな学びと成長を得ることができます。
拒絶された経験を振り返り、それを自己改善の機会と捉えることで、アプローチやコミュニケーションスキルを向上させることができます。成功に至るまでの道のりは必ずしも簡単ではありませんが、この姿勢を持つことで、営業パーソンは成果を上げる可能性を高めることができるでしょう。
次回のアポイントを確実にとる
飛び込み営業の最大の目的は、次回以降のアポイントにつなげることです。
その場でアポイントを取るよりも、後日メールや電話で連絡する方が相手にとって親切です。確実にアポイントにつなげるためにも、名刺交換は必ずしておきましょう。
飛び込み営業を次につなげる訪問後のコツ3選
お礼の連絡を入れる
お礼の連絡は、飛び込み営業で訪問した際に、名刺交換などが行われた後に、相手に感謝の意を示す連絡のことです。訪問後のフォローアップとして行われることが一般的であり、丁寧な対応と感謝の気持ちを伝えることができます。
営業には常に心遣いが必要です。お客様との信頼関係を築き、成功するためには、お礼の連絡を入れることが重要な要素です。
また、丁寧なビジネスマナーを示すことで、相手に好印象を与えることができます。営業活動に対して前向きな印象を持たれると、次回のコミュニケーションもより円滑に進むことが期待できます。さらに、感謝の気持ちを伝えることで、相手との信頼関係を構築することにつながります。信頼関係があると、顧客はより快く意見交換を行い、商談を進める意欲も高まります。
営業活動を振り返る
営業活動を振り返るとは、営業パーソンが過去の商談や営業活動を客観的に振り返り、成果や課題、改善点を見つけることです。この振り返りを通じて、自己評価や自己改善のために営業の実績や行動を客観的に分析し、次回の営業活動に活かせます。
営業活動を振り返ることで、まず成果の確認をすることができます。過去の営業活動を振り返ることで、自身の営業成績や達成した目標を客観的に把握し、自己の実力や成長を客観的に認識することができるでしょう。
また、振り返りによって営業活動における課題や改善すべき点を見つけることができます。失敗した売り込みの原因や顧客からの要望、競合他社の動向などを振り返ることで、今後の営業戦略に活用することが可能です。このような反省を通じて、より効果的なアプローチや戦略の構築に向けて改善策を立てていきましょう。
すぐに予定を立て、スケジュール管理する
飛び込み営業の訪問後に次の行動を迅速に計画し、スケジュールを適切に管理することは、効率的な営業活動を目指す上で重要なポイントです。この計画とスケジュール管理によって、営業活動がスムーズに進み、多くの訪問を効果的にこなすことができるのです。
そのメリットとして、まず効率的な営業活動が挙げられます。訪問後にすぐに次の予定を立てることで、行動を早めに決定し計画的に動くことができるため、時間の無駄を省き、より多くの訪問をこなすことが可能です。また、顧客に対して迅速な対応ができる印象を与えることで、顧客の信頼を得ることにつながります。
さらに、スケジュール管理によって緊急自体にも柔軟に対応することができます。急なアポイントの調整や重要な予定の把握が容易になるため、緊急の商談や問題への対応がスムーズに行えるようになり、営業活動の成果向上につながるのです。
飛び込みに関係する特定商取引法とは?
特定商取引法とは事業者の違法な勧誘行為を防ぎ、消費者の利益を守るために制定された法律です。
具体的には以下の取引に対して事業者や消費者が守るべきルールを定めています。
- 訪問販売
- 通信販売
- 電話勧誘販売
- 連鎖取引販売
- 特定継続的役務提供
- 訪問購入
このうち飛び込み営業は「訪問販売」に該当する可能性があり、特定商取引法で定められる以下のルールを守る必要があります。
- 消費者に氏名を明かすこと
- 不当な勧誘行為の禁止
- 虚偽・誇大広告の禁止
- 契約書面の交付
飛び込み営業の場合、強引に商品の購入を迫ると上記の「不当な勧誘行為」に該当する危険があり、誤解を招かぬよう注意しましょう。
特に以下の行動は特定商取引法違反となり罰せられる可能性があるため絶対に行ってはいけません。
- 商品やサービスに関して嘘をつく
- 「買ってくれないと困る」など声を荒げる
- 「買わないと何度でも来る」と相手を脅す
まとめ
本記事では、飛び込み営業のメリットとコツについて紹介しました。
改めてみると基本的なことばかりですが、これを全て卒なくこなすことはとても大変です。さらに営業活動はとにかく数をこなすことが大切なので、失敗が重なるとついネガティブな考えになってしまうこともあると思います。
そんな時は、上記で挙げたポイントを意識して、気持ちを切り替えながら成約率向上のために何できるのかを考えて行動していきましょう。